ウェブページのフォントサイズについて(2006年くらいの考え)

――『どんな環境(ビジター・解像度・OS・ブラウザ)でも見やすいフォントサイズ指定』はありえない。

 紅堂幹人の考え方を『駄文』コンテンツとして公開する。
 参考になるかどうかは微妙だが、『こういう考え方もあるのか』程度で読んで頂ければ幸いだ。

 私(紅堂幹人)はMSIEでの文字サイズ『小』にあたる『10pt=13px固定が一番見やすい』のですが、皆もそう思うとは限らないわけで。
 多くのユーザはMSIEの文字サイズ『中』か『小』程度でウェブページで見ています。
 しかし、その他のサイズは? その他のOSやブラウザでは? 『読み手によって感じ方は変わるのではないか?』というわけ。
 文字サイズ指定については『Windowsのデザイン標準が9pt(12px)=MSIEの最小だからMSIEでの小や最小が近くて見やすい』って人が多いと思うのだけど。
 好みのフォントサイズはユーザ(利用者=ビジター)によって様々なのだ。小さすぎてはいけないし、大きすぎてもいけない。
 本文サイズを『固定』して押し付けられるのは迷惑なのだ。

ウェブページのフォントサイズについて - 3つの項目

・「コンテンツメニューのフォントサイズ」「文章本文のフォントサイズ」という分類。
 ポータルサイト(公的サイト)と個人ウェブサイト(私的サイト)では違う。

・コンテンツマスタ(サイト管理者)は『ユーザの閲覧環境』を考慮すべきである。
 ユーザの閲覧環境を考慮するなら、フォントサイズは指定しない方が良い?

・ユーザは『自分の見やすい閲覧環境』を設定するべきである。
 コンテンツマスタ(サイト管理者)に無理難題を押し付けるべきではない。

「コンテンツメニューのフォントサイズ」「文章本文のフォントサイズ」という分類。

 サイトのフォントサイズは、
・『コンテンツメニュー』のフォントサイズ
・『文章本文(内容)』のフォントサイズ
 という2つに大きく分類の仕方ができるよう思う。
 メニューはテーブルなどでサイドバーを作ったりの『コンテンツへのリンク』を表す。

 Yahoo!やGoogleなどのポータルサイト、新聞社のサイトを幾つか見て回れば気がつくだろうが、大体は下記のようになっている。
・コンテンツメニューのフォントサイズは『通常(文字サイズ:100%、中)』の時に『10pt程度』に指定や固定されている。
・文章本文は『通常文字サイズ』の時に『通常文字サイズ』で見ることができる。
 アーティスト公式サイトなど、「メインコンテンツに『FLASH(.swf)』を用いたサイト」は別である。

 主に読まれる箇所……「『文章本文』は指定や固定せずに100%にするべきだ」といえる。
 スタンダードな『フォント弄り系日記サイト』の場合は別。フォントを弄って何ぼでしょうし、ご自由にどうぞ。

コンテンツマスタは『ユーザの閲覧環境』を考慮すべきである。

 自分の環境をユーザが使っているとは限らない。
 ユーザの環境によっては見づらいサイズもある。

>CSSで『font-size: Small;』は『font size=-1』にするのと同じなわけだし、ビジターにしてもほとんどがMSIE文字サイズ『中か小』なのだ。『pt/px固定はあまり好ましいものではない』と考え、ビジター主体で考えるなら、やはりSmallで指定すべきだろうか。
 と考えた事もあったが、やはり『読まれる』文書だし、自由性がなければ、と考える。

 ならば、何も考えず『文字サイズを指定しないのが無難』なのだろう。
「安易な逃げ方だな」って言われようとも構わない。
 本職でウェブデザイナーを目指しているのでない限り、『どんな環境でも見やすいフォントサイズを』なんて正直そこまでこだわる必要はない。
 フォントサイズを整える為にJavaScriptで環境情報で判別させ、別々のCSSを適用させて……なんて正直やってられません。容量も取るし。

 フォントについては、『OSやブラウザによっても表示が違う』から注意が必要なのだ。
 皆が皆『Windowsを使い、Microsoft Internet Explorer』で見ているわけではないのだから。
 Windows+MSIEであれば文字の大きさ『中(12pt=16px)や小(10pt=13px)』が見やすいかもしれないが、他のブラウザでは? という事。
 本文については『フォントサイズを指定せず』、注意書きに『Ctrl(コマンドキー)を押しながら+/-やマウスのホイールボタンでフォントサイズを変更できます』と書いておけば良いのだ。
 HTMLを『文書』として扱うのであればデザインはCSSを用いて調整すべきだし、<font size="[1-7]">やstyle="font-size: *"のような指定を『コンテンツ本文』に用いるべきではない。
 コンテンツメニューの『フォントをfont-size: 10ptで固定する』のはサイトデザインの自由を高めさせるためにも止むを得ないが、『本文(一番重要な中身)は閲覧者の見やすい文字で見てもらおう』という考えをとろう。

>やっぱり『ユーザ(ビジタ)主体』で設定できるようした方が理想ではあるんだよね。ビジタから『このサイズじゃ見づらいんだけど』という要望があったとしても、『ブラウザで設定しなさい』と返すのが『正しい』のです。だって、一人のビジタの要望に応えようとサイズを固定した為に他のビジタの表示が見づらくなったら? ということ。飽くまで理想は『ユーザそれぞれが見やすい表示で設定できる事』なのだ。さっきまで固定してた自分が言うのもなんだけど(爆)。

 何もフォントサイズの指定に限ったことではなく、Font face/font-family(フォントそのもの)についてでも『ユーザの閲覧環境』を考慮すべきである。
 ギャル系サイトは何を言ったって個性を主張するものだから無視するとして、『明朝体』にフォントを指定したりするサイトについてだ。
 これも厄介な問題。

ユーザは『自分の見やすい閲覧環境』を設定するべきである。

 『フォントサイズはサイトの管理者が設定すべきだ』と主張するのは、『サイトを運営した事がないからいえる事』だ。
 『自分の環境に合い、満足するフォントサイズでサイトに構成してもらった』として、他の環境で見た際に『「あなたが主張した為に」見え辛いと感じるユーザが出る』としたら? 責任を感じる事ができますか? 『自分の環境が切り捨てられる』のも嫌でしょう?
 面倒でも『自分が見やすい環境で』見るのが一番なのです。カスタマイズという言葉を知らないの? パソコンに疎いから? それなら勉強しなさい。
 他、何につけても不平しか言えないのであれば、Mozilla Firefoxの『スタイルシートを使用しない』設定で閲覧すればいいのです。

 キーボードに『Ctrlキー』があり、手元に『中央にホイールボタンが付いてるマウス』があるならば、手軽にブラウザのフォントサイズを変更できる。

ブラウザの『フォントサイズ』表示について。MSIEの『文字の大きさ』やFirefoxの『文字サイズ』、Operaの『ズーム(Zoom)』、Safariの『文字の拡大/文字の縮小』といった物についてだ。紅堂はWindowsでは『Ctrlキー』を押しながらマウス中央にあるスクロールボタンを回すことでよく文字サイズを調整している。これはWindowsの主要なブラウザ(MSIE/Firefox/Opera/Netscape8)では使える機能だ。って、Win Netscape7.xだとスクロールボタンで調整できないのですがねー(死)。
では、Macは? Mac OS Xでは、コマンドキー(IntelMac使っててWin用キーボードで言えばWindowsキー)と他のキーを押すことで調整できる。Safari/Firefox/Netscape7.1であればコマンドキーと+/-キーで調整可能だし、Firefox/OperaではWindows版と同じようにコマンドキーとマウススクロールキーで調整が可能だ。Operaの場合は癖があって、Windows版もMac OS X版も、Ctrl/コマンドキーと+/-でズームが+100%/-100%になる。それ当てるくらいならスクロールキーと同じ機能にしてくれー、とか思わないでもないですが。
このように、ブラウザによってもショートカットキーにより色々とフォントサイズを調整する事が可能なわけで。ウェブブラウジングする使用OSに慣れてない人には知ってもらいたい機能だよね。なんて何故書いてるかって、5日前に書いたように『サイト運営者側ができる限りビジターの見やすいように表示を整えてやるのは当然のことであるにしても、最終的にはビジターが調整しなければならない』というわけで。その最終的にビジターが調整する際にできる限り楽に調整できるよう、方法を多くに広めるべきだ、って考えなわけで。
最後に

 納得いかん、という方もいるでしょうが、これが June 29th, 2006 (Thu.) 現在の紅堂の考え方。
 『文字サイズの固定はしない方が良い』のですよ。